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映画 Film105 『わが青春に悔いなし』 [映画]

隊長が、これまでに観た「映画[映画]」を紹介するシリーズの第105回は、『わが青春に悔いなし』をお送りします。


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『わが青春に悔いなし』は、昭和21年(1946年)に公開された東宝制作・配給の作品です。



脚本は、久板 栄二郎(ひさいた えいじろう)。監督は、黒澤 明。黒澤にとって、戦後第1作にあたります。



戦前の滝川事件(京大事件)とゾルゲ事件が、この映画のモデルと言われています。



主演は、原 節子。その他の出演者は、大河内 傳次郎(おおこうち でんじろう)、杉村 春子、藤田 進、志村 喬(たかし)、など。



物語の始まりは、昭和8年(1933年)の京都。京都帝国大学(京大)の教授・八木原(大河内)の教え子たちにとって教授の一人娘、幸枝(原節子)は、美しく聡明で憧れの的でした。


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野毛(藤田)、糸川の二人の学生も幸枝に密かに想いを寄せていました。軍国主義が強まる中、八木原の講演がもとに起こった、京大の教授、学生による抵抗運動が弾圧により挫折してしまいます(滝川事件がモデル)。



信念を持って行動する野毛に魅力を感じた幸枝は、東京に出た野毛の後を追って、家を飛び出したのですが。。。



隊長が、この映画を観たいと思ったのは、四方田犬彦著[本]『李香蘭と原節子』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c480053b386de9398f64f43167273f0d を、読んだからです。



この本を読んで、戦前から戦後を大女優として生きた原節子の人生を少しはわかった気がしたのですが、肝心の彼女の映画を観たことがありませんでした。



4月17日に、NHK BSプレミアム[TV]で放送されることを知り、録画をして観ました。



前半は、大学教授の一人娘として何不自由なく育てられた「令嬢」としての姿を演じていた原節子。



自宅でピアノを弾くシーンは、戦前で家庭にピアノがあることが珍しい時代に、育ちの良さを違和感なく演じていました。



ところが、野毛がスパイの汚名を着せられ(ゾルゲ事件がモデル)、彼女も警察に拘留されてから一変する境遇を見事に演じています。



警察で拷問を受け、心身共にボロボロにされていくシーンには、観ていて恐ろしさを感じさせられました。



野毛が獄中死し、遺骨を野毛の両親に元に持ち帰ります。



村でスパイの家族として仲間外れにされている母親(杉村春子)が、自ら穴を掘り遺骨を埋めるシーンには衝撃を受けました。



村に残り、母親と二人だけで、泥まみれになりながら田植えをする幸枝。まさに、原節子、渾身の体当たり演技ですね。



そして敗戦。戦後、野毛は名誉回復がかない、幸枝も農村文化運動のリーダーとして村で活動を続けるシーンで終わりました。



まあ、GHQの眼鏡にかなった戦後民主映画なのですが、そのことを割り引いても、黒澤と原節子の代表作として評価して良いでしょう。



服部 正の重厚な音楽も良かったです。



戦後直後の映画なので、モノクロなのですが、逆に時代を感じさせて違和感はありませんでした。



ただ、音声が聴き取りづらい箇所があったのと、昔なので、知らない言葉が出てくるのは、作品の出来が良いだけに残念でした。



NHKさん、字幕スーパーで再放送してもらえませんでしょうか。


 



 


 


 


===「映画」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/226e9f0193a60e6a012384176360666f


Film1~90 省略


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